フルミスト®
フルミスト®は鼻にミスト状のワクチンを噴霧することで接種できる新しいワクチンです。2003年にアメリカで発売され、ついに国内でも正式に認可・発売となりました。
注射を必要としない「痛くない」ワクチンであり、当院でも導入しております。注射が苦手で毎年大暴れする子に向いています。
予約なしでも当日在庫があれば接種できますが、事前に予約の相談を頂けるとスムーズです。
接種費用はお住まいの自治体によって異なりますので、こちらをご確認ください。予約をご希望の方は電話もしくは窓口でご相談ください。
- ワクチン接種にあたって診察料はかかりません。
- 2025年の予約を開始しました。
接種は10月1日以降となります。 - 従来型の不活化インフルエンザワクチンも
10月1日より実施予定です。
今までのワクチンとの違いは?
何歳から打てるの?
従来のワクチンとの違いは以下の通りです。
| 種類 | フルミスト® | 従来型 (不活化ワクチン) |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 2歳から19歳未満* | 0歳6ヶ月以上 |
| 投与方法 | 左右の鼻腔に1回ずつ噴霧 | 皮下注射 |
| 投与回数 | 1回のみ | 13歳未満は2回 13歳以上は1回 |
| 成分 | 弱毒化生ワクチン 4価 | 不活化ワクチン 3価 |
国内認可年齢の場合。19歳以上も接種はできますが、国内試験が行われていません。
海外では19歳以上も使用されているため、19歳以上の方でも接種は可能です。
ただし、厚労省の予防接種健康被害救済制度の対象外となります。
長所と短所
フルミスト®の長所としては、
- 1鼻腔粘膜での免疫を形成するため、高い発症予防効果が期待できる
- 2注射ではないので、注射が苦手な子供でもインフルエンザ予防ができる
- 32~6歳は特に有効性が高い
- 41回で接種が完了する****国内添付文書に明確な記載はありませんが、今までインフルエンザワクチンを打ったことがない、もしくはインフルエンザにかかったことがない場合は4週あけて2回接種が推奨されます。
短所としては、
- 1半数程度にかぜのような症状を呈することがある。*国内治験でも、51%に鼻づまり症状、34%にせき症状が認められています。
- 2弱毒化生ワクチンなので、わずかながらインフルエンザを発症する可能性がある。
- 32歳から19歳未満までしか国内認可されていない。
→ 19歳以上は予防接種健康被害救済制度の対象外 - 42歳未満の接種は認可されていない。
*入院及び喘鳴のリスク増大が海外で報告されています - 5自治体によってはインフルエンザ接種事業の対象外。詳細はこちら。
などがあげられます。
接種にあたって注意が必要な場合
- 心臓血管系、腎臓、肝臓、血液などの基礎疾患がある場合
- けいれんの既往がある場合
- 免疫不全の診断がされている場合、近親者が免疫不全で接触が頻回にある場合
- 重度の喘息がある、もしくは喘鳴症状がある場合
- ゼラチン含有製剤、鶏卵、鶏肉等にアレルギーがある場合
- 妊婦中もしくは妊娠予定がある場合(接種前1か月・接種後2か月の避妊が必要)
- 授乳婦(接種後1-2週間は授乳を避ける)
については接種に際して注意が必要です。
あらかじめご相談ください。

